2018年10月10日水曜日

自力だけでもなく、他力だけでもなく。

自力だけでもなく、他力だけでもなく。
この事は全ての面において気をつけていることです。

例えば「立つ」ということ。

ヨーガをやっていると(やっていなくてもかな)グラウンディングしてという言葉をよく耳にします。さてグラウンディング。これはなかなか難しいですよね。私も最初の頃、よく分からなかったのもあり、足の指先を広げてグッとマットを踏みしめたり、不自然に背筋を伸ばしてみたりしていました(笑)だってそうしろって言われたんだもん←イイワケ。

でも、これがなかなかね。これがグラウンディングなの?という感じで全く落ちつかない(笑)。

で、ある時、自分で(頭)で試行錯誤するのをやめてみたんです。そしたらね、まぁ身体がグラングラン揺れる揺れる。ちょっと車酔い的な感覚があるくらい。バランス崩して倒れちゃうかも…という不安もよぎりつつ、倒れないという変な自信もあったので、とりあえず身体にまかせて、ぐらんぐらん。何かがとり憑いたのか!というくらいぐらんぐらん。

そしたらね、突然ピタ!って動きが止まったんです。
足指で踏ん張っていなくても足の裏と床は吸い付くようにベチャ(ベチャっていう感覚です)ってついて安定しているし、身体の力は程よく抜けて、程よく緊張があって。重力の働きに抵抗することなく、無理なくすっと、ただ立っているという感じです。だから立っている事に全然疲れない。

あぁこれがグランディングなのかもなぁと思いました。これが本当にグランディングなのかは正直分かりませんが、少なくとも踏ん張って立ったり、姿勢を無理に正したりというのとは雲泥の差です。

重力や空気圧などの様々な要因を無視して自力だけで立とうとしているのではなく、自分以外の様々な働きに寄せながら、自力で立つという感じです。それは自分の頭の思いを少し「ずらす」感じ。

さて、これは何も「立つ」ことだけの話ではありません。
日常のあらゆることで私たちはなんとか自力でやれるように頑張ります。仕事でも人間関係でも育児でも、セルフケアでもなんでも。確かにそれは、とっても大切な事なんですが、もしかするとそれは独りよがりになっているのかもしれません。

一方で何もせず運を天に任せる感じの人もいますが、これもまた独りよがりです。

セラピストや医療従事者の方で、私が何とかしてあげたい!という思いが強い方がいらっしゃいます。もちろん、こうした思いはすごく大切です。とはいえ、ある面ではそれは傲慢ともいえます。

人には治る力があると言いながら、私がなんとかしてあげなきゃ!というのはちょっと矛盾していますよね。治る力があるといいながら、どこかで信じ切れていないのかもしれません。

そうすると、どうしても必要以上に介入してしまうことになります。これは相手のためを思って、もしくは仕事の責任という仮面をつけた自己満足かも…。仕事でも、人間関係でも、私でいえば農作物との関わりでも同じですし、何より自分自身との関わりでも同じです。

私たちは一人で生きているわけではなく、自分と繋がっているすべての事柄に影響され、影響を与えている存在です。結局、自力一辺倒というのは他者を無視している事に繋がってきますし、何より大変!!

自分で気づく事や行うことは大切ですが、それは他者のリソースや働き、思いなどに寄せつつ、自力から少し「ずらす」しながら行うことが大切かなぁと思っています。

自力だけでもなく、他力だけでもなく。
今日も肝に銘じながら過ごしていきます。

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