2018年6月29日金曜日

程よいテキトーさ。

自然の中にいると自然は私に程よいテキトーさを求めてきます。

草を刈るにしても、畝を立てるにしても、種をまくにしても。
私はそんなにキッチリしたタイプではないけど、最初の頃このテキトーの塩梅がよく分からずにいました。今でもまだ掴みきれていないけど、その頃に比べれば幾分、色々な事が分かってきたように思います。

キッチリを目指すと結果、ぐだぐだになります。
テキトーにしておくと、良いところにおさまります。

キッチリやろうとしている時は、自分の“やった感”は満たされますが、“やった感”とその結果は比例しません。
テキトーにすると、“やった感”は満たされませんが、結果は良いものが出きて満たされてしまう時があります。

キッチリやろうとしている時は、自分以外の働きに意識が行きません。
テキトーにやっている時は、自分以外の様々な働きに意識が向いて視野が広がります。

キッチリやろうとしている時は、お任せできません。
テキトーにやっている時は、お任せする気満々です。
(なぜなら、その方が上手くいくからです。)

キッチリやろうとしている時は一人で歯車を回しているので、疲れるし単調です。
テキトーにやる時は色々な力を借りるので、効率よく且つ複雑に歯車が動きます。

キッチリやろうとすると距離感を取るのがなかなか難しいです。
テキトーさをもっていると、距離感がとりやすくモノゴトを俯瞰して観れるようになります。

程よいテキトーさはこんな感覚です。こんなことを自然から教えてもらっています。ちなみにキッチリしていなくても、いのちは答えてくれます。



もちろんデータを収集したり、お金のことだったり、キッチリさを求められることは日常生活ではたくさんあります。でも、すべてがキッチリである必要はないようです。今はむしろ少ないように思えます。

キッチリ感とテキトー感。
もっと上手に使えるようになりたいもんです。



2018年6月25日月曜日

YOGA×憲法=∞

よく、色んな事やってるね、と言われます。
多分、ヨーガと関係なさそうな事を突然ポッとやるからだと思うのですが。
またやります(笑)

YOGA×憲法のイベント。


□日時:6/30(土)13:30~16:00
□定員:10名(要予約)
□料金:2500円(資料・スイーツ・飲み物込)
□会場:roomCREA

私自身は政治の思想的な事は興味がありません。何が良くて、何が悪いのか。立場やものの見方次第でいくらでも変わってしまうから。

ただ、そうは言っても日本という国に住む一人の大人として、自分なりに基準を持っておくことは大切かなと思っています。ようはどこに基準を置いて考えるのかということ。

環境に基準を置くのか、外交に基準を置くのか、武力に基準を置くのか、今の子供たちの未来に置くのか。他にもあると思いますが、私は、まずは個人ではないかと思っています。

個人つまり自分が自分を大切にしなくては、自分以外の他者の事は大切にできません。
自分の尊厳をまもる事が、他者の尊厳を守ることに繋がります。ここでいう他者とは、人間だけでなく、動物や食べ物、環境など全て事柄です。

どの時代を見ても、大きなうねりのような流れを造りだすのも、ま為政者と呼ばれる人たちに造りだされる場合でも、結局そのうねりを造り出しているのは一人ひとりの個人。

今回はヨーガと憲法という全く異なった切り口から切り込んでいく実験的(!?)なイベントです。何かの答えを出したり、〇〇に賛成!とか反対!とかするためのイベントではなく、私はこんな風に思うなぁなんて、考えるきっかけになるイベントにしたいと思っています。

堀江弁護士の美味しいスイーツを食べながら(新作という噂!)、ヨーガは座学が主になりますが、それに伴うワークを取り入れつつ。まさに五感をフル活用していくイベントです。

自分でいうのも何ですが(笑)、パティ弁の堀江弁護士×私だから開催できるイベントではないかと。ご興味のあるかた、お時間の都合が良い方、お一人参加でも間違いなくすぐ馴染みますのでご安心を!もちろんお友達をお誘いあわせでもお待ちしております。皆様とお会いできる事を楽しみにしております。

詳細・お申込・お問い合わせはこちら迄
FaceBook https://www.facebook.com/events/2004921546246841/

お申込・お問い合わせはこちらでも
http://yoganicca.com/yoyaku





2018年6月22日金曜日

梅仕事。

この時期がやってきました。
梅仕事。
梅の香りが家中に広がるのも、この時期ならでは。
香りを楽しむのも梅仕事の一つですね♪

我が家では毎年、梅酒と梅干をつけています。
梅酒はリキュールでつける時もあれば、奮発してブランデーでつける時も。
この数年はもっぱらリキュール(笑)

梅干しは、ずっと“さしす梅干し”でつけていましたが、今年は塩分20%でつけています。
“さしす梅干し”は簡単で、しかも美味しいのでおススメです。
https://www.kyounoryouri.jp/recipe/21596_%E3%81%95%E3%81%97%E3%81%99%E6%A2%85%E5%B9%B2%E3%81%97.html

本当は梅干し専用の容器が欲しいところですが、あるもので。
重しにいたっては、庭の石使いました(笑)←もちろんビニール袋に入れて。
雑でスミマセン。

こういう季節を感じれる手仕事というのは本当に楽しいものです。手仕事のペースだと、美味しくなれ~、美味しくなれ~と声をかけ、念じるにも丁度いい。

自然の中でも、同じように季節を感じる事が本当に楽しい!
特に食に繋がってると。ミョウガはもうちょっとだな~とか(笑)
とにかく、どの季節をとっても時期の物、出来事が目白押しです。
最近、週末に研修や勉強会が入って、畑も仲間に頼りっきりでしたので、久しぶりに行ける明後日が今から楽しみでしょうがありません♪

これは余談ですが…

遡ること20代。
大大大好きなパンクバンドがいました。何度もライブに足を運び、寝ても覚めても彼らの音楽を聴いていた時期があります。
時が流れ、そのバンドも解散。←正確には一人で活動してるけど。
今でも時々CDを聞いたり、DVD見ては昔を懐かしんだりしていました。

その後のメンバーの活動は分かる人もいたけど、掴めない人もいて。そしたら、思いがけず、メンバーの一人のその後を知る事に。

なんと、真言宗のお坊さんになっていて、自然農をしている!!
なんでしょう、この感じ。一緒じゃないけど、一緒やん!!
繋がってないけど、繋がっている感じ!!!

ということで、早速、サイトから申し込んで購入したのが今回の梅ちゃんです。
たった2キロ強の梅(しかもオツトメ品)で繋がろうとしている浅はかな40代です(笑)

なので、この梅干づくりは失敗は許されません!
なぜなら、梅干しができた暁には連絡しなくちゃいけないから!!
ファンとはそういうモノです🎶


2018年6月21日木曜日

縁のコミュニケーション。

「ホリスティック」という言葉は人によって全く違っていて、本当に幅広い意味合いを持ちます。代替療法の技術の事を言っている人もいるし、もう少し踏み込んで魂や霊性の事や全体性と言っている人もいます。ナチュラルという言葉と同様にホリスティックを使っている人もいます。

だからホリスティックって掴みにくくて、怪しい(笑)
けど、だからこそ、柔軟に可能性は広がります。

私はというと「つながり」という感じで今は捉えています。人間関係としての繋がり、動物や植物、本やテレビからの情報、食べ物、時間軸(過去、現在、未来)も含めて。時間軸が入るとちょっと複雑に感じるかもですが…。
要は、関係している全てとの「つながり」です。
私たちが見えている世界はそのつながりの一部分です。どこを、どの角度で、どんなふうに切り取ったか。それによって見えてくる世界は違ってきます。

仏教には因縁という言葉がありますが、ザックリいうと因は直接的な原因、縁が条件や間接的な原因です。「つながり」は間接的な原因や条件で、仏教でいう所の「縁」ともいえます。

セラピストとして、私自身は「縁」に働きかける技術が大切だと思っていて、特に言葉を使うコミュニケーションでは、その辺を注意深く気をつけています。

例えば、ホリスティックな意識で代替医療をやっている方でも、
「こういうことをしてみて」と直接的に言ってるのは「因」になります。

療法やヒーリング何でもいいんですが、当然、これが良いと教えてもらうし、それに即した原因を教えてもらいます。また、対処療法ではなく根治療法を頑なに目指しがちです。なのでついつい直接的に「この状態の根本的な部分は〇〇で、それを改善するためには××を治す必要があります」と良かれと思って助言的な提案をしてしまうのです。

個人的にはこうした提案や助言はちょっと稚拙だな…なんて思います。実際、大概の場合は聞き流されたり、反発されたり。時には深く傷つけたりしてしまいます。人には自由意志があるので、少しでも押しつけられ感があると抵抗しちゃいますしね。それに、そもそもその発想や視点、助言や提案自体が本当に正しいのか!?という問題もあります。

では、なぜホリスティックを意識しているにも関わらず、そんな風な言葉を発してしまうのでしょうか?

私たちは自分が想像している以上に原因志向に染まっていることが大きな要因の一つです。「眠れない? じゃあこのアロマを使ってみて。」「毎日が不安? それなら呼吸法を試してみて」「人間関係で悩んでるの? それはお母さんとの関係性が原因だね」なんて。すぐに「因」を探し出そうとしてしまいます。それは同時に、自分がその人を癒す人=「因」になろうとしてしまっているということです。(無意識レベルで)

機械的な事であれば「因」を探しだしアプローチすると非常に効果的かもしれません。でも人の心が絡むようなことの場合、現実はちょっと違ったりします。その抱えている問題を大げさに捉えて考えるのではなく、小さく細分化してあげる方が効果的だったりします。正面ではなく側面から、ほんの少し波紋を起こすような感じで。関係の無いようなその波紋が次の波紋へと広がっていく感じです。

なぜそれが効果的かと言えば、その人の中には「心の治癒力」が絶えず働いているからです。

心の治癒力が空っぽの様に見えるけど、心の治癒力が本当に枯渇している人はいません。表面的には心の治癒力が働いてないように見えていても、その小さな波紋がきっかけで、心の治癒力が活性化し引き出されると、調和のとれたところに立ち戻っていきます。

だから自分が「因」になる必要もないし、それは両者にとって非常に大きな負担となる事が間々あります。必要なのは、その人の心の治癒力を信じて、ほんの小さな「縁=つながり」を結ぶことなんだと思います。

こんな風に、さりげなく関わりながら、寄り添うことが、セラピーや医療、対人支援の時に意味がある思っているし、様々なスキルだけでなく、言葉を上手に使うことで、縁に働きかけるように関わることは可能です。

縁のコミュニケーション。これからも磨いていきたい技術の一つです。


2018年6月18日月曜日

6月22日 こころとつながるヨーガ

早いものであっという間に一ヶ月。
今週の金曜日は「こころとつながるヨーガ」の日です。

今月は「心の仕組み」という壮大なテーマ(笑)すすめます。
とはいえ、当然のことながら、全部を網羅することはできませんので、その中でもまず基本となる部分を押さえつつ、自分事として考えていきます。

先日のブログでもチラッと書きましたが「心・感情は自分ではない」という革命的な視点がヨーガにはあります。なにもこれは感覚的に言っているわけではありません。ヨーガの一つの側面として、非常に精緻に整えられた心理学的側面があります。西洋の心理学と決定的に違うのは、そこに「行」という実践も整えられているということ。

行を行うという事は二つの側面があります。
一つはお薬のような役割。つまり、行という直接的な行為で心が落ち着いたり、気持ちよかったり、身体の不調が緩和されたり。一時的なものですが、こうした変化があります。
もう一つは、こうした行を続けて行う事で体質改善的な変化が生まれるという事です。行そのものの直接的な行為ではなく、それに伴う間接的な事柄が大切になります。なので、1分でも2分でも続けるという事に意味があるのです。

そんなことも含めながら、今回は心の基本的な構造を押さえつつ、ワークを進めていきます。
*一ヶ月の振り返り
*ヨーガの人間観
*心は私? 感情は私?
*身体に意識を向けることの意味
*ワーク
という感じです。

単発の受講も可能ですので、ご興味のある方は是非ご参加ください。
詳細・お申込はこちらから

2018年6月14日木曜日

GRACEプログラム2018

先日の土日は大阪で開催された、医療従事者の燃えつき防止のために開発された「GRACEプログラム」の研修会に参加していきました。

GRACEプログラムはアメリカのウパヤ禅センターを中心に行われているBeing With Dying(死にゆく過程と共にあること)というプログラムのエッセンスを脳科学や認知科学の成果に基づいて構築された、コンパッションに根ざしたケアのあり方を育むためのプログラムです。

今回はワシントン大学医学部緩和ケアのアンソニー・バック教授、ジョンズ・ホプキンス大学看護学部のシンダ・ラシュトン教授が来日され、日本人スタッフの方とともに2日間ご指導していただきました。

2日間のワークでは

G:Gathering attention 注意を集中させる、この瞬間にGグラウンディングする
R:Recalling intention 意図を思い起こす、志を思い出し何故ここにいるのかを確認する
A:Attuning to self, then other 自己一致:まず自分に波長を合わせ、それから他者に
C:Considering 相手を尊重し、明確に、意図と繋がり何が役に立つのかを考慮する
E:Engaging, Enacting, Ending 関わり、行為し、そして終結する

という5つのパートを、身体、感受、心、心身相関に働きかける具体的なアプローチを通して、一つ一つのプロセスの講義、ペアワーク、グループワーク、実践を行うという非常に中身の濃いものでした。

特に今回のプログラムを通して、

・コンパッション自体は教えることができないもの。コンパッションはコンパッション的ではない諸要素をもとにその都度立ち上がるプロセスであり、それらの要素を訓練することが可能

・コンパションと共感が別ものである(コンパッションの前提に共感がある)

という2点について学び、体験できたことは私自身にとって腑に落ちるところであり、同時に、その可能性に確信が持てたという点で非常に大きなことでした。

実は私は、共感的であろう、コンパッション(慈悲・思いやり)を持とう、利他であろうとするあまり、自分を犠牲にしてる事にも気づかず、無理をしている人にすごく違和感を持っていました。(以前、ある研究会でその点について指摘したら、大潮の如く引かれたことがあります・笑)

今回の二日間は、今まで学び実践してきたヨーガ、黒丸先生から学んでいるコミュニケーションの本質の部分、大学院で学んでいる仏教や密教の教え、これらが改めて太い糸で繋がったと同時に、次への鍵となる言葉や示唆を頂いた時間となりました。これから少しずつ消化していこうと思います。

一緒にワークをしていただいた皆様、そしてこのワークショップを実現してくださったスタッフの皆さま、本当にありがとうございました!!

***ケアする側の人のためのヨーガ***

6/14(木)13:30~
6/28(木)13:30~
詳しくはこちらをご覧ください
http://yoganicca.com/supportyoga





2018年6月12日火曜日

感情は自分じゃない。

感情は自分じゃないのよ~。

昔、ヨーガを始めたばかりの頃、先生に言われて???となった言葉の一つです。

なぜなら、現代に生きる私たちは「自分の心、もしくは感情の動き」=「自分自身」と当たり前のように思っています。感情が豊かな人の方が人間らしいと感じていたりします。ネットやテレビ、本などでも感情を大切にするような文言をよく見かけます。当然の如く私もそう思っていました。

でもヨーガでは心や感情は自分じゃないと言います。←現代人には革命的な視点です(笑)

ヨーガでは
「心は瞬間、瞬間ごとに変化を続ける運動」
と言います。

でも、これって思い当たりませんか?幸せの絶頂にいた人が、次の瞬間、怒りに満ち溢れていたり、前向きになったと思ったら、急に不安や心配に捉われてしまったり。
私自身はヨーガをやっていく中や、色々な人と関わる中で、この考え方は心の実態に近いよね、なんて今は思います。

たとえば、瞑想をしていると、ほんの数分ですら明日の事、気になっていること、ランチのこと、仕事の事、家族や友人、恋人の事…目まぐるしく心が動いていることに気づきます。時々、そんな自分に戸惑っている方もいらっしゃいます。瞑想をすると雑念が沸いてくるから、瞑想は向かないという声もよく耳にします。

でも実は瞑想をしていなくても、常に心は揺れ動いているのです。今この瞬間も。

でも、私たちは自分たちの心の動きや揺れを認識することができません。一つの要因として、自分以外のアレコレに意識が捉われているという事もあるのですが、もっともっと、根本的な理由があります。

それは、

私たちが「自分の心や感情」を自分だと強く思い込んでいる

ということです。

瞑想やヨ―ガを行っている時、自分の心がアチコチに動いていることに気づきます。雑念でイッパイだったなぁと気づくわけです。それは心が雑念でイッパイだったと感じた「わたし」はほんの少しかもしれませんが、心と自分の間の距離に気づいたからです。

しかし、その距離に気づかずにいると、いとも簡単に怒りや、悲しみ、不安…といった強い感情に支配されてしまいます。そうなると私たちは
・怒っている自分
・悲しんでいる自分
・不安な自分
という具合に感情と自分をより強く結びつけてしまい、平静な自分、穏やかな自分というものを描けなくなってしまいます。

ヨーガでは心や感情と私自身を雲と空の関係で例えることがあります。台風のような雲、うろこ雲、色々な雲が空には浮かんでいます。これが私たちの心や感情です。でもその雲がどれほど荒れていたとしても、その上には必ず穏やかな空=穏やかな「わたし自身」がいるのです。

私自身は変化し続ける心や感情とは全く別の層にあるという事です。

ヨーガや仏教の精緻に理論化された心の知見、及び行としての実践方法が西洋心理学とは全く異なるアプローチをおこない、心との上手な付き合い方が提示できるのは、こうした心の智慧があるからです。

遥か昔のヨーガや仏教の中にこうした知見が見られるという事は、昔の人も同じように苦しんでいたという事です。しかし、感情と切り離した自分を想像することが難しくなってきている現代に生きる私たちには、より必要な視点なのかもしれません。


2018年6月8日金曜日

なぜケアする側にもヨーガが有効なのか?

なぜ、ケアする側の人に対して、ヨーガが有効なんでしょうか?
健康になるから?ストレス発散ができるから?
そういったこともありますが、これはもうちょっと深いお話です。

セラピスト、看護師をはじめとする医療従事者、援助業務などケアする側が陥る強いストレスの背景には、クライアントさんや患者さんへ向ける、共感など情緒的な心の動きも負荷の一旦となっていると言われています。

ケアを必要とされている方の多くは、身体的な苦痛だけでなく、様々な喪失体験などを経験し、心身レベル、社会レベルにおいて、苦痛や悩みを抱えていたり、レベルの差はあれど危機的状況に陥っている方々です。中には事件や事故、災害の被害者の方というケースもあります。

こうしたケアに関わる中で、苦痛や苦悩を抱えたクライアントさんに対する共感そのものによって、ケアする側が心理的疲労状態になったり、クライアントさんの体験を自分のことの様に感じたりして、何もできない疲労感に捉われてしまう事が間々あるのです。

これは「共感疲労」と呼ばれるもので、情緒的・感情的な燃え尽きの状態に繋がっていく大きな要因です。実はこの「共感疲労」はケアの代償、対人援助職の落とし穴とも言われ、昨今、問題に上がることが増えてきました。

こうした職種に就かれる方の特徴として、思いやりがあり、奉仕精神に溢れている方が多い傾向があると言われますが、多かれ少なかれ、何かしたい、何か役に立ちたいという思いがあるものです。こうした思いが必要な事は間違いないのですが、どのように働かせるか、ここが落とし穴というわけです。また、何もできないという状況に対して働く、無力感や罪悪感が強く影響しているとも言われています。

では、ケアする側が「共感疲労」に陥らずケアや支援を続けるにはどうしたらよいのでしょうか?

言い換えればケアする側のメンタルヘルスと、ケアを必要としている方のバランスをどのように取ればいいのでしょうか? ケアする側が自分を大切にしながら、ケアを必要とする方に寄り添うことは可能なのでしょうか?

これらの問いの一つのカギとしてヨーガの実践を挙げることができます。

「共感疲労」と「真の共感」。似て非なるこの二つ、どこにその分れ道があるのでしょうか?

それは「自己覚知」の程度と言われています。つまりどれくらい「自分に気づいているか」ということです。この辺はヨーガの得意とするところです。ヨーガの実践では身体の反応、感情、思考の流れを「そのままに」判断せず、体験し、自分に気づいていくからです。

身体の反応(呼吸を含む)を使うところがポイントです。なぜなら心の反応は身体に必ず現れます。ところが心の反応を掴むより、身体の反応を掴む方が判りやすいからです。このように、ヨーガの実践は心身の反応を注意深く、微細に「今この次元」で気付くことができるようになります。そして、それらの心身におこる様々な反応に判断を加えず、平静な心と自分を大切にする態度を育てていくのです。

こうした態度はクライアントさんとの関わりにおいても充分に役立てることができます。呼吸や身体の反応で、今の共感具合やクライアントさんへ向ける感情に早く気づけ、それらに対して鋭敏(過敏とは違います)でいられるようになります。また、たとえ今の自分にできる事が無かったとしても、「今ここにある自分」を受け入れることが容易になります。

さらに否定的な感情が緩和され、自然な思いやりや共感をクライアントさんへ向けることが可能になります。それによって、クライアントさんの安心感へつながり、信頼しあえる関係となっていくのです。響きあいながらも、私はクライアントさんではないという自覚が生まれ、自分とクライアントさんとの区別を持ちつつバランスが取れる、しなやかな心が育まれていくのです。

それこそが自分を大切にする大きな第一歩であり、自分を大切にできる在り様が、結果的にはクライアントさんを大切にする思い、「真の共感」を育み育てていく土壌となるのです。

ケアする人が健やかであることは、質の高いケアを行うためには必須です。自分を大切にする術が必要としている人に届くと嬉しいな~なんて思う今日この頃です。


ケアする側の人のためのヨーガセラピー

【受付中です】6/14(木)・6/28(木)13:30~14:45



2018年6月6日水曜日

6月のスケジュール

いよいよ梅雨入りですね。
6月からはケアする人向けのクラスや専門講座もスタートします。
ケアが必要な人も、ケアをする側の人も健やかであるためにご活用いただければ幸いです。

仕事帰りのヨーガセラピー

6/12(火)・6/26(火)19:45~21:15

ケアする側の人のためのヨーガセラピー

6/14(木)・6/28(木)13:30~14:45

こころとつながるヨーガ

6/22(金)19:00~21:30

ゆるやかヨーガ

6/12(火)・6/26(火)10:00~11:30

専門講座:セラピー効果を上げる傾聴力講座

<10:00~12:00>
6/14(木)・6/28(木)

<13:30~15:30>
6/11(月)・6/13(水)・6/21(水)・6/25(月)・6/27(水)

プライベートセッション

6/13(水)19:00~
6/14(木)19:00~
6/15(金)10:00~
6/15(金)14:00~
6/15(金)19:00~
6/16(土)14:00~
6/27(水)19:00~
6/28(木)19:00~
6/29(金)10:00~

2018年6月5日火曜日

ホリコミ熱海一泊セミナー②

黒丸先生のスペシャル講義を終えて、いよいよ、ホリコミの真髄!本番!!

the5時からセミナー

の幕開けです。
本当に船のような船盛。

しかも今回はエンドレス。
でもこの時点で誰もがエンドレスの意味を間違えていました…。

5時からの内容はとてもじゃないですが文章にはできませんので割愛しますが、要は大人げない吞み方をする大人の集団ということで、お察しください(笑)

でも、お酒が入ると本音の会話になるので、これがまた実は一つの大きな学びの時間だったりします。(ただ忘れてしまう事もしばしばですが…)





宴会の途中に、みんなで近くの熱海梅園まで足をのばし、蛍の鑑賞をしてきました。ふわ~と浮かぶ蛍の幻想的な事!昔はいたるところでこういう風景が見れたんですよねぇ。日本って本当に美しい国だったんだなぁなんて、お酒が入ってるので、よりしみじみ感じ入ってしまいました。

で、そんな風情ある時間もそここそに、その後も5時からセミナーは延々と続きます。私は2時半頃までいましたが、最終組は3時近くまで延々と。

ところが、エンドレスはこれで終わりではないのです。なんと次の日の早朝、驚愕の光景が…。

ホリコミメンバーは割と早起きの人が多いのが特徴ですが、前夜の宴会の後にも関わらず、多くの人が早朝5時過ぎくらいには朝の散歩をしたり自由に過ごしていました。そして7時。朝の企画講座・太極拳のスタートです。

な、なんと、もう呑んでる!いやまだ呑んでる!?
もはやどちらでもいいです(笑)缶チューハイ片手に太極拳してる人が。
そう、あの人です。あの人しかいません!

太極拳なのか、酔拳なのか…。

おぉぉ!!という驚きとともに、なんだ呑んでいいのか!?という漂う変な安ど感(笑)
ということで、太極拳後、朝食前から自然発生的に呑み始め、朝食でも呑み(朝食というよりは夕食のような光景)、午前中に開催した参加者による企画講座の時は、お茶とお茶菓子の代わりに、お酒とおつまみという具合です。

企画講座、今回は4名の方にお願いしました。ホリコミには様々な業種で第一線で活躍されている方が多く、今回は医者、経営コンサル、訪問看護ステーションの管理者、ibマッピングのインストラクターの方にお願いしたのですが、どれも本当に面白い内容で、業種は違えど、ホリコミで学んでいるコミュニケーションスキルを活かしていて、とてもいい刺激になりました!

その後、11時すぎにチェックアウトし、今度は皆で初島へ!
初島ではBBQです。もちろん呑みます(笑)


15時頃までやんややんやと盛り上がり、大半の人が熱海へ戻っていきました。

私は、初島にもう少し残り、海を見ながらの温泉を満喫。時間とともに変化し続ける自然の景色に酔いしれていました。


が、本当に酔っていたという噂も…。最終の船が17時台でしたので、残った数人のホリコミメンバーと港で、一酒盛り。

結局、だらだらと一日呑んでいたわけです。これこそ、エンドレス…。

大いに学び、大いに楽しみ、大いに呑む!
ホリコミらしい一泊セミナーになりました♪

次回は…またやるかは分かりませんが、またホリコミでお会いしましょう~。

2018年6月4日月曜日

ホリコミ熱海一泊セミナー①

この週末は一泊二日で<ホリコミ熱海一泊セミナー>でした。
今年の年始に呑んでた勢いで決め、あれよあれよという間に当日を迎えた次第です。無事終了して、本日はヌケガラです😶

お手伝いくださった幹事の皆さま、そして、ご参加いただきましたホリコミメンバーの皆さま、本当に、本当にありがとうございました!
新しい伝説が生まれましたね(笑)

今回は黒丸先生にスペシャルな講義をお願いしていたのですが、これが本当にスペシャル!先生の大得意なマジックとメンタリズムを通して、ホリスティックコミュニケーションの真髄を学びました。間違いなく、他では絶対に聴けない(見れない)内容です。


ホリスティックコミュニケーションは無意識や潜在意識に働きかけながら行うのですが、その時、大切な事が“さりげなさ”です。この“さりげなさ”がマジックやメンタリズムなど通じる部分です。

マジックの場合、超能力か!?というようなことですら、必ずタネがあります。今回も透視のマジックや、予知のマジック、ペットボトルを使ったマジックど、色々なマジックを見せてもらいました。それらは全部タネがあるのですが、どんなに近くで見ても全然わからない。

マジシャンは観客の意識を、別の方へ意識を引き寄せている間にスッと行うわけです。引き寄せるためには錯覚や思い込みを利用します。タネを聞けばあ~そんなこと!?っとなるわけですが、全く気づけないのです。

メンタリズムにはタネはありませんが、やはり無意識の部分にさりげなく(でもパワフルに)触れながら、されている本人が気づかないまま、導いていきます。この場合、本人は自分で選んだという認識を持っていますが、実は、それはメンタリストに誘導されているのです。

こうした思い込みや無意識、潜在意識にいかに上手に、つまり“さりげなく”働きかけれるかというのがホリスティックコミュニケーションの隠れた要です。

この部分はコミュニケーションの技術という部分だけではカバーできない部分で非常に難しいところです。大胆かつ繊細に。多くの場合、さりげなさ過ぎて意味をなさないか、どうしても“やっている感”が漏れ出てしまうものです。パワーを落とさず注意深くさりげなく、あくまでも自然に。私自身も今後の課題の一つです。

と、初日の夕方まで表の(!?)有意義な時間が過ぎていきました。
そして、ここからが、ホリコミの真骨頂!本番の始まりです(笑)



【受付中です】ー ヨーガと憲法とわたし ―

― ヨーガと憲法とわたし ―

そんな、普通では結びつかない、ちょっと風変わりで、面白くて、美味しいイベントを開催します。

ヨーガの担当は私、憲法の担当はパティ弁こと、名古屋第一法律事務所の堀江哲史弁護士が担当します。



ヨーガの角度からは<セルフコンパッション(自分をたいせつにすること)>、憲法の角度からは<個人の尊厳>について、自分を大切にすること、他者を大切にすることについて、其々の角度から、みなさんと共有できる会になればと思っております。

【募集内容】
日時:6月30(土)13:30~16:00(開場13:15~)
定員:10名(要予約)
参加料:2500円(資料・スイーツ・飲み物込)
会場:room CREA(ルームC)
お申込:http://yoganicca.com/yoyaku


ヨーガでは八支則(はっしそく)という8つの段階・行法の中の「ヤーマ」・ニヤーマという10の教えを軸にセルフコンパッションについて考えていきます(ワークはありますが体操はありません)。

憲法では、憲法の基本のいろはからなぜ、憲法が大切なのか?その憲法がどういった形で私たちの生活や人生に関わってくるのかという視点から個人の尊厳について考えていきます。

ちなみに、なぜパティ弁?
堀江弁護士の作るスイーツはプロ顔負けの腕前。私も何度もいただいていますが、本気でおススメです♪でもスイーツだけではなく、法律家としても日々情熱をもって取り組まれている弁護士さんです。

ゆるやかで楽しい雰囲気の中で進む会です。
皆様のご参加お待ちしております。