2018年9月15日土曜日

人生を上手に生きる一つの視点

「私たちは、何の準備もせずに人生の午後に足を踏み入れる。さらに私たちはその時、真実や理想がこれまで通り変わらないという誤った前提と共に足を踏み入れるのだ。だが、午前中の計画に沿って人生の午後を過ごすことはできない。午前中に素晴らしいと思えたことは夕方にはそうでなくなり、午前中に真実だったことも夕方には嘘になる。」

これはカール・ユングの有名な一節で、人生を上手に生きる為の一つの提言です。

午前中というのは人生の前半。若い頃です。若い頃の思いや信条をそのまま引きづっていると思うようにいかずに悩んだり、苦しんだりします。

例えば、幼い頃の親子関係を50歳、60歳になっても引きずっている人がいます。色々な考え方がありますが、一つ言えるのは、幼かった私たちは、すでに十分な大人になり、体力も経験も智慧を持っているという事です。一方で、当時若かった親は既に高齢になり、体力、気力も衰え昔のような勢いはなくなっています。

ところが、若い頃(午前中)の前提を手放すことなく、そのまま持ち込んでいると、いつまでたっても、それどころかその前提であるフィルターはどんどん濃いものになっていきます。

親子関係だけではありません。仕事の仕方、向き合い方、友達との付き合い方…すべてにおいてやはり午前中の前提を引きずっていると何かと問題や摩擦が生じます。私はこうだから…と四半世紀以上も前の子供の頃のことを話される方はよくいらっしゃいますが、今の自分が本当にそうなのか確認してみる価値は十分にあります。

私たちは変化し続ける存在です。
常に、今の自分はどうなのかという視点とともに、古いものを手放すことも大切な習慣の一つだと言えます。

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