2018年6月14日木曜日

GRACEプログラム2018

先日の土日は大阪で開催された、医療従事者の燃えつき防止のために開発された「GRACEプログラム」の研修会に参加していきました。

GRACEプログラムはアメリカのウパヤ禅センターを中心に行われているBeing With Dying(死にゆく過程と共にあること)というプログラムのエッセンスを脳科学や認知科学の成果に基づいて構築された、コンパッションに根ざしたケアのあり方を育むためのプログラムです。

今回はワシントン大学医学部緩和ケアのアンソニー・バック教授、ジョンズ・ホプキンス大学看護学部のシンダ・ラシュトン教授が来日され、日本人スタッフの方とともに2日間ご指導していただきました。

2日間のワークでは

G:Gathering attention 注意を集中させる、この瞬間にGグラウンディングする
R:Recalling intention 意図を思い起こす、志を思い出し何故ここにいるのかを確認する
A:Attuning to self, then other 自己一致:まず自分に波長を合わせ、それから他者に
C:Considering 相手を尊重し、明確に、意図と繋がり何が役に立つのかを考慮する
E:Engaging, Enacting, Ending 関わり、行為し、そして終結する

という5つのパートを、身体、感受、心、心身相関に働きかける具体的なアプローチを通して、一つ一つのプロセスの講義、ペアワーク、グループワーク、実践を行うという非常に中身の濃いものでした。

特に今回のプログラムを通して、

・コンパッション自体は教えることができないもの。コンパッションはコンパッション的ではない諸要素をもとにその都度立ち上がるプロセスであり、それらの要素を訓練することが可能

・コンパションと共感が別ものである(コンパッションの前提に共感がある)

という2点について学び、体験できたことは私自身にとって腑に落ちるところであり、同時に、その可能性に確信が持てたという点で非常に大きなことでした。

実は私は、共感的であろう、コンパッション(慈悲・思いやり)を持とう、利他であろうとするあまり、自分を犠牲にしてる事にも気づかず、無理をしている人にすごく違和感を持っていました。(以前、ある研究会でその点について指摘したら、大潮の如く引かれたことがあります・笑)

今回の二日間は、今まで学び実践してきたヨーガ、黒丸先生から学んでいるコミュニケーションの本質の部分、大学院で学んでいる仏教や密教の教え、これらが改めて太い糸で繋がったと同時に、次への鍵となる言葉や示唆を頂いた時間となりました。これから少しずつ消化していこうと思います。

一緒にワークをしていただいた皆様、そしてこのワークショップを実現してくださったスタッフの皆さま、本当にありがとうございました!!

***ケアする側の人のためのヨーガ***

6/14(木)13:30~
6/28(木)13:30~
詳しくはこちらをご覧ください
http://yoganicca.com/supportyoga





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